だから、血は繋がってない。
「由実ちゃーん。ベッド空いてるー?」
ドアを開けながら部屋の中に向かって叫んだ。
「愁芭~。空いてるよ。どうしたの?」
わたしは、どちらかというと具合は悪くならない方だからめずらしいんだろう。
小学校の時とか、クラスでインフルエンザが流行っていた時、わたししか学校に来なかった事があって学級閉鎖になったことがある。
とにかく打たれづよい。
「頭、痛い気がするようなしないような」
てきとうに返事をしてカーテンを開けてベッドに入った。
ガラッ
ドアの音と同時に由実ちゃんの声が聞こえてきた。
「ちょっと会議だから行ってくるね。1人で大丈夫?」
わたしは、てきとうに相づちをうつと目を閉じた。
由実ちゃんと入れ替わりに誰か入ってきたような気がしたのは気のせいかな?

