「あのさ?ちょっと話出来ないかな…」
心の準備が出来ていない、と自分に境界線を張って逃げることにした。
なんて最低。
「先生に呼ばれてるし、トイレ行きたいから。」
二重の保険を張って、逃げるように教室をでたわたし。
“ついてくるな”とでも言うように。
今、人生で生きてきた中で一番いやな奴かもしれない…。
それでも嫌な奴になってやろう。
周りは、わたしが悪いと捉えても。わたしは、2人が許せない。
先生にだって呼ばれてないし、トイレだって行きたいわけじゃない。
さて…。
どうしよう…?
…由実ちゃんいるかな?
由実ちゃんとは、保健室の先生。
わたしと由実ちゃんは、遠い親戚。
由実ちゃんは、おじいちゃんの弟の息子さんの奥さんのお母さんの姉の娘になる。

