雄の優しさに少しだけ心が癒されて頭に冷静さを取り戻すことが出来た。
ピンポーン
ピンポーン
家のチャイムが鳴った。
「はーい」
一階で応答したのは母の声だった。
わたしには、関係ない…。そう思って再び瞼を閉じた。
今日は、学校休もう。
先生ももちろんだけどちはるとも顔はあわせらんない。
今のわたしの顔。
ひどいもんね…。
目は腫れてるし、唇には血の固まった跡が残っていて黒くなってる。
なぜか階段をのぼる音が聞こえてきた。
お母さんかな…
ガチャッ
ドアの開く音がした。
ん?
がちゃ?
わたしの部屋じゃないよね。

