「ただいまー」 誰もいないだだっ広い家に乃亜の声が響く。 親は共働きで一人っ子なため、家に誰もいない寂しさに泣いた夜もあった。 だが、小さい頃から准李は私の家に来ては准李の家に連れていって、ご飯食べさせてもらったり准李と一緒に遊んだり… はぁ。小さい頃は可愛かったのに………… 階段を上がり、自分の部屋に入ると、無性に悲しくなってくる。 制服を脱ぎ、私服に着替えると、台所に向かう。 片手にはプリンを持って。