*ハキハキ娘の甘い恋*

教室にだんだん人が増えてきたころ、先輩は
「じゃあ、またね」
と言いながら去っていった。


…般若を残して。


「あの。」


声をかけられ、くるりと振り返る。
さっき新寛先輩に話しかけてたgirlsです。


「はい?」
「先輩とどういう関係なの?」

早い。

「別に、ただ話した事があるだけです」


真実を話したのに

「はぁ?」

ご立腹のよう。


そこで小野原さんがぐいっと前に出てきた。

「なんであんたみたいなブスに新寛先輩が用があるってのよ!」


「知らないです」

ほんとに…


なのに、さらに顔が真っ赤になっていく。

そ、そんなに!?


面倒くさいな、もぉ!


「ほんっっとに何もありません!好きでもないし好かれても無いです!用もただの…名前を聞かれただけであって。」

取りあえず否定をしまくった。


「どうして名前なんか聞かれるの!?なんのとりえも無さそうなこの子に!みんな思わない?」

「確かに~」

「イラつくわね」


何もしてないですけど。
何なんだよ、もうー。小説の世界に戻ろうかな?

ちらっと小説を見ると

「舐めてんのっ?」


ドンッ…


「いっ、たた…」

肩を押されて椅子から落ちる。


教室の皆の視線が自然にこちらに集まってきた。


反感を買うと行けないので黙って俯いていたら。

「なにしとるん!?」


突然女の子が駆け寄ってきて、立たせてくれた。

「大丈夫??」

「あ、はい」

するとさっきの人達が睨んできて

「あんた誰よ?割り込んできてんじゃないわよ」

「はぁ?そんなことしてるあんた達が悪いんじゃん!もっと他に楽しむことないの?かわいそぉに~」


ニヤッ、と口角をあげて馬鹿にする女の子の言葉に耐えきれなくなったのか、コソコソと話をしながら教室から出て行った。


教室の中は、さっきのケンカにシーンと静まり返っていたものの、またザワザワとなり始めた。