●●結華Side●●


「凄かった…!」


校内をまわり終えた私はそう言った。


だってだって、

トイレはそこら辺の大型ショッピングセンターより豪華で高性能。
階段下の倉庫を覗くと自動で廊下とかを掃除してくれるモップ付き掃除機とかいっぱいあるし…!
その他にも豪華な飾り(?)も付いてるしほんとに凄いの!


一種のお城に来たみたいだよ…


感動しながら家に向かった。



「ただいまぁ」

「おかえり~!」


私の言葉に反応して飛び出してきたのは弟の羅樹人(らきと)だ。
中性的な顔をしていて、女の子に間違われることもしばしば…。
まぁまだ5歳だからそんな子も他に少なくないけど、
羅樹人は特になの!

シスコンじゃないけど羅樹人は可愛くて好きなんだよね。(笑)



「帰ったのー?」

奥のキッチンからひょっこり顔を出してきたのはママ。
娘の私が言うのもなんだけど、すっごく美人!
今年35歳になるんだけど、そんなのも全然分かんない。
この間行った薬局では無料で肌年齢をはかってくれるサービスをしていたんだけど、ママは25歳だったんだ!

名前は姫佳(ひめか)。名前まで可愛いの♪


羅樹人はママに似たんだな。良かったねぇ~…。
私も似たかった。DNAなんでくれなかっのー(泣)
トホホ…と嘆いた。
そして返事を返す。


「うん!ただいま」


「お帰り♪お昼ご飯出来てるからおいで~」

「「はーい」」

羅樹人と私が返事をすると、ママはニッコリ笑ってキッチンの方に戻っていった。


「おねーちゃん、抱っこ~」

「はーいはい」


よいしょっ、と羅樹人を抱えてリビングに向かった。