「んぅ…?」
霞んだ視界をなおすために目を擦る。
なにここ…教室?
…………
………あ、寝ちゃったんだ。
時計を見ると11時。
1時間ほど寝ちゃってた…
あ、思い出した。私探検しようと思ってたんだっけ?
んーでも、すっきりしたぁ。
「春って、いいねぇ~♪」
「俺もそう思う。」
「うん…」
んんん!!!???
ズザザッと、後退り。
ドカッと後ろの机にぶつかる。
だってだってだって…!
「に、新寛先輩!?なんでここにいるんですか!」
気付かなかったよ、バカみたい(T-T)
すると新寛先輩はニコリと笑って
「覚えててくれたんだ、嬉しい」
と言って、そのあとに
「人がいたからね~」
と答えた。
いやいや、人くらいいっぱいいるでしょうに。
と思っても
「そうですか…」
と答える。
なんだかずっと笑ってる人だなぁ…
ニコニコニコニコ、と擬音が出るのではないかと言うくらい笑顔の先輩。
「あの~そろそろ、行きますね。」
「うん…?どこに?」
「探…いや、ちょっと用事で。」
席を立つ。
パシッ
「だーめ。いてよ。」
「いや行きます。」
腕をつかまれたけどとりあえず即答。
早く見たかったんだもん。
すると先輩…すごく驚いた顔。
イケメンが台無し~(笑)
まぁ気にせず教室を出た。
先輩に対してだから、失礼だったかも?
でも…おんなじ部活とかじゃないし、いっか!
多分もう関わることもない!
そう思いながら、まずはトイレに向かった。