~グラビアアイドルが芸能界でキラキラな恋に落ちちゃった場合~

「生き……てた……」


あたしの瞳から、再び涙があふれ出す。


「まりんちゃん、あの血リアルだったでしょう。血のりだけど」


リポーターが、おどけて言った。


「我々は別室でモニターを見ていたんだけど、犯人の帽子を取ったとき、まりんちゃん、かなり驚いてたよね。
あのときに、『ドッキリ用の仕込みのストーカー』じゃなくて本物なんだって思ったのかな?」


レポーターは、そんな質問だとか、いろいろ聞いてきていたけど、あたしは何も答えられなかった。

恐怖から安堵に変わった涙が、どうしても止まらなくて。