自分の部屋で着替えると、あたしは部屋の隅に置いてあるケージの扉を開け、
ミニうさぎのリッティを外に出した。
床にクッションを置き、
ベッドを背もたれにして座って、
ぴょんぴょんと部屋中を飛び回るリッティを見つめる。
それから、壁に視線を移した。
「4M」の大きなポスターを見つめて、
小さなため息をひとつ。
良くんと同じ世界――芸能界に入ったら、すぐに会えると思っていたのにな。
現実は、なかなか厳しい。
そんなことを思っていたとき、
バッグの中で携帯が鳴り出した。
急いで取り出すと、
玲奈からだった。

