それから40分後。
司の部屋の前で、あたしは深呼吸をしていた。
このドアをノックしたら、もう後戻りはできない。
前進するのみ。
告白するのみ、だ。
「大丈夫。がんばれ」
自分で自分を奮い立たせる。
受け入れてもらえれば幸せをつかめるし、
万が一断られても、あたしに失うものは何もない。
司は、振った相手に対して態度を変えるような人じゃないから。
「よしっ」
気合を入れて、ノックをしようとした、そのとき。
いきなり、中からドアが勢いよく開いたので、
ノックをする寸前だったあたしの右手は、ドアに強くたたきつけられてしまった。

