ポットのお湯が沸くと、沙織さんは、持ってきたバッグの中からティーバッグを2つ取り出して、紅茶を入れてくれた。 それから、使い終わったティーバッグを、部屋の冷蔵庫の中に入れた。 「そんなもの、冷やしてどうするんですか?」 不思議に思って尋ねたあたしに、 「いいから、いいから」 と笑って、あたしの話の続きをうながした。