あたしの朝食が終わるころ、沙織さんが部屋にやってきた。 「名取さんから、まりんちゃんの部屋に行ってほしいって頼まれたの。 あらら、そんなに目をはらしちゃって」 部屋に入ってきた沙織さんは、持ってきたかばんを床に置くと、 「お湯、沸かしてもいい?」 と、部屋にあったポットに水を入れはじめた。 ポットのコードをコンセントに差しながら、 「その目、昨日泣いてたのと関係あるよね」 と、サラリと言った。