泣きながら眠りについた翌朝。 洗面所の鏡の前に立ったあたしは、自分の顔を見て、青ざめた。 「どうしよう……」 目が充血して、まぶたが、はれてしまっている。 泣きすぎたことが原因だろう。 「どうしよう……」 これは、きっと、メイクではごまかせない。 しばらく鏡の前で固まっていたら、ドアをノックする音が聞こえてきた。 「まりんちゃん、起きてる? そろそろ、朝食を食べに行こう」 名取さんだった。