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窓の外を見ながら、玲奈が芸能界入りを勧めてくれた頃のことを思い出していると、名取さんが
「マネージャーとしてはさ……」
と、口を開いた。
「まりんちゃんが真崎良介と再会して万が一恋に落ちたら、正直困るけど……
『良介と会う』っていう目標が仕事のやる気につながっているなら、
それはそれで良いことだと思うよ。
だから、まぁ、がんばってよ。
この世界にいれば、いつか会えると思うからさ」
「そうだよね。……でも、名取さんもがんばってね」
「俺? 何を?」
「ふふーん。あたし、気づいてるんだからね。名取さんが、沙織さんに気があるってこと」
窓の外を見ながら、玲奈が芸能界入りを勧めてくれた頃のことを思い出していると、名取さんが
「マネージャーとしてはさ……」
と、口を開いた。
「まりんちゃんが真崎良介と再会して万が一恋に落ちたら、正直困るけど……
『良介と会う』っていう目標が仕事のやる気につながっているなら、
それはそれで良いことだと思うよ。
だから、まぁ、がんばってよ。
この世界にいれば、いつか会えると思うからさ」
「そうだよね。……でも、名取さんもがんばってね」
「俺? 何を?」
「ふふーん。あたし、気づいてるんだからね。名取さんが、沙織さんに気があるってこと」

