子どものころ……

良くんが引越ししてしまってから、夢見ていた光景。

それは、いつか大人になった良くんが、
白馬に乗って迎えにきてくれる光景。



結局のところ、もしかしたら玲奈が言うように、
あたしの良くんへの気持ちは、
「おとぎ話の中の王子様に恋をする」のと同じ感覚だったのかもしれない。


幼稚園時代の恋なんて、そんなもの。


だって、あたしはやっぱり、司といるのが楽しくて。

司が……好きで。