沙織さんがやってきたのは、海を見渡せる岬だった。 「ここで、恋人と待ち合わせなのかな?」 司と顔を見合わせ、首をひねる。 ふいに、沙織さんが辺りを見回すそぶりを見せたので、司があたしの肩をぐっと引き寄せ、木陰に身を隠した。 ――ドキッ。 司の腕の中で、あたしは硬直してしまう。