「……そうか。そんな事情で……。先生も心配したんだぞ。お前が進路希望用紙を提出してないって聞いて」


「…はい。すいません。なんて書いていいかわからなくて…」


「……そんな残念そうな顔するな、先生が何とかしてやるから!な?」


「ありがとうございます…」


「奨学金とか…どうだ?少しずつ金を返していくんだ。お前はバイトとかで大変かと思うが、高校にも通えるぞ?」

「……ありがとうございます。けど、バイトだけでは足りないかもしれないですし…これ以上家計を圧迫するわけにも」


「……そうか。こっちでもいろいろ探しておくよ」


「……はい」