そして、あっという間に春がきた。


卒業式は悲しいものがあったけど、それでも、4月から始まる日々に、胸を踊らせた。






春休み中の3月。私は寮に入るために手続きと準備を終わらせた。




呼ばれた日に聖ルルージュ学園に向かい、説明も受けた。


制服も支給され、可愛いデザインに心も奪われた。




「凛さん」


「……あ、理事長さん!こんにちは」


「どうだい?この学園は」


「はい!とてもいいところですね…本当にいいんでしょうか…私がこんなところに通って…」


一瞬だけ悲しそうな笑顔を見せたアキラを、凛はみていなかった。



「………そういってもらえると嬉しいよ」


「凛さん」






「ようこそ、聖ルルージュ学園へ!」