お前の血を吸わせろ

「…どういう意味ですか?」


「あぁ、何も君に来てほしくない訳ではないんだ。僕としては、是非来てほしい。しかし、この警告は君のためなんだ」



…私のための、警告。

それを伝えるために、わざわざここに来てくれたのだろうか。



「……実は、ウチの学園には、トップシークレットがあってね……」


「……はい」


「……詳しくは言えないけど、君には命の危険さえあるかもしれないんだ」


「………」



「とにかく、危ないんだ。こんな説明でわかってくれるはずもないけど、とにかく、危ない」



「……はい」


「……どんなことがあろうと、君は特待生として来てくれるのかい?」



……目の前に座った、いかにも賢そうな人が連呼する、子供の様な『危ない』。


言い方はいろいろあるだろうに、それしか言えないということは、本当に勧めてないんだろう。