やっと気づいた。 辰樹も実瑠來が好きなんだな。 思い返せば、辰樹はモテるくせに誰とも付き合っていないし、女子と話すのを見かけないけど実瑠來とは楽しそうに話している。 そして今、実瑠來の頬に口付けた時の辰樹は恥ずかしくもあるが、嬉しげな顔をしていた。 顔と耳を赤く染めて。 小さいころから面倒を見てもらっている辰樹だけど、苛立つ。 俺だけの実瑠來だ。 恋人とするようなことは誰にもさせたくない。