「…………っあぁぁもう!!」




頭をわしゃわしゃして、ペンを投げる。




「実瑠來とやるはずだった宿題を、なんで俺一人でやんなきゃいけねーんだよっ……くそっ」




実瑠來と会えなくなってから1週間くらいたったのかな……。



やっと実瑠來と恋人同士になれた途端に、婚約者が現れたなんて…こんな不幸な男はこの世で俺だけだろうな。



「……あーー。会いたい……」




「…梛咲様はそれしか言えないんですか?」




「っな、なんだよっ!いたのかよ!!」




「ずっとそう言うだけじゃないですか。…言うだけなら簡単ですよ。」




…なんだよ。



「………なにが言いたいわけ?」