コンコンっ



…………ノックをしても応答がない。




…まだこの時間だと普段辰樹や実瑠來が起きて朝食を作る時間ではない。まさかやっぱりまだ実瑠來と…?




実瑠來の部屋に足が向かう。




「はぁ………。」




…ドアノブに手が伸びない。




……これで、本当なのか俺の勘違いなのかが分かるんだ…よな。




「………よ、よし。」




そぉっとドアノブを回して、中を覗く。




…………辰樹と実瑠來が見えた。




ベッドで眠る実瑠來と、その側で膝をついて実瑠來の手首を掴んでる辰樹。




……一緒に寝てはないけど、いくら看病しているといって今まで1晩一緒にいることはなかったよな。