返すことが出来なかった。さりちゃんの危なさの限界を感じた瞬間だった。 あの朝の幸せが 見事に 跡形もなく 僕の中から消えていく。 どこまで、 そこまで、 危ない所に行き着いていたなんて。 予想もつかなかった。 いつも、いつも、 さりちゃんは危ない所に巻き込まれる。 昔も、 今も、 もう救い出せないくらい。