君想い【完】



返すことが出来なかった。さりちゃんの危なさの限界を感じた瞬間だった。


あの朝の幸せが

見事に
跡形もなく

僕の中から消えていく。


どこまで、
そこまで、
危ない所に行き着いていたなんて。

予想もつかなかった。


いつも、いつも、
さりちゃんは危ない所に巻き込まれる。


昔も、
今も、
もう救い出せないくらい。