君想い【完】



「よくねぇんだよ!あいつめちゃめちゃ危ないぞ。」


トシがすごい剣幕で襲ってくる。それを無視するかのように席に座った。


「そうだね。危なそうな雰囲気でてるもんね。」


単調で素っ気ない返事にトシが怒って大声を出した。


「まじ聞けって!」

「なに?朝から、」

「あの女、五神田の一人娘だよ!」

「ご、五神田?」




僕でも知っている。
この辺で裏世界のトップクラスにいる人たちだ。


「もう絶対中澤に関わるな!」

「でも、」

「でもじゃねーよ。お前が心配なんだよ!こっちは!」