君想い【完】



そんな学校までの道を背の小さなさりちゃんが隣を歩く。


僕より20センチも低いさりちゃんに歩幅を合わせて歩く。


さりちゃんを車道側に歩かせたりなんかしない。


「今日寒い。」

「食堂のあげぱんが食べたい。」

「体育さぼりたい。マラソン嫌い。」


無意味に発するさりちゃんの一言に僕はいつも大げさに答える。


毎朝僕はこんな一つ一つの瞬間を


僕は幸せだと思う。