「ゆか、今ロスに1人でいて不安でしょうがないだ。でも祥吾くんなら上から見守っててくれるよね?そしたらゆか不安じゃないよ。」
ゆかが祥吾の頬に手を当て、優しく微笑んだ。
「祥吾、あたし来年結婚するんだ。トシを目の前にして言うのもおかしいけど、あんたの言うトシへの一途な想いは叶わなかったけど、あたしが人を一途に想う気持ちは祥吾が認めてくれた証だから忘れないよ。」
香代の手に輝く、婚約指輪が祥吾を繋ぐ機械の電気で光っている。
「俺、今モデルカットしてんの。この歳で結構早く成り上がったんだぜ!いつかカリスマヘアアーティストって言われて、お前の所まで噂が届くようにするから!髪切りたくなったら俺に言えよ?」
久しぶりに見たトシの男らしい涙は綺麗だった。
「祥吾くん。あたしのいる世界で二度と祥吾くんの家のような不本意な事件をおこさなせない。頑張るから、笑って見守っていてね。」
麗は深く頭を下げた。
麗のいる世界で不本意な事件が起きるのなんて日常茶飯事かもしれない。
麗はそれを少しでも食い止めようと、今稲葉馨さんと頑張っているらしい。


