病室の中は無残な機械音が鳴り響いている。
定期的な脈を表す音がゆっくりになったり、早くなったり。
もう施す事の出来ない状態だ。
その状況を見ているさりちゃんは意外に冷静だった。
涙も流さず、ずっと手を握り締めているだけ。
「純、ゆかりちゃん。祥ちゃんすごい痩せたしあんなに黒かった肌もこんなに真っ白で。天国行ったらまた日焼けするのかな?」
「祥吾くんならするわよ。筋トレも欠かさず。」
そんな会話をして笑顔まで見せていた。
さりちゃんは強くなった。
僕がいなくても
大丈夫だよ。
と言われた気分で
少し寂しくなった。
「ごめん!遅くなった。」
「遅くなりました。」
ほぼ同時に麗と舞ちゃんが到着した。
舞ちゃんは着くなり、祥吾に抱きついて泣いていた。
仕方ない。
自分の肉親が
実のお兄ちゃんが、
あと数時間もしない内に
息を引き取ろうとしているんだから。


