君想い【完】



「それを決めるのは僕たちじゃない。まだ生きている君のお兄ちゃんだよ。」

「え?」


5人そろって笑顔を向けた。


「その事も舞ちゃんに話たかったの。祥吾くんは生きているのよ。」


舞ちゃんは森下さんに抱きついた。


「あっちゃん!お兄ちゃん生きてるって!」

「舞のお兄さんはどこにいるんですか?今すぐ会いに行きたいんですけど。」

「じゃあ行きましょうか。」


また森下さんのワゴン車に乗り、
僕たちの家の方角へ向かった。


景色がさほど変わらない長い高速道路を降り、
いつも見る景色に近付いて行く。


「懐かしい。」


病院に近付くにつれて、
舞ちゃんは何度も懐かしいと言葉を漏らした。


駅のホームの見える線路を越えて、
木が並んだ道を走る。


大きな白い建物と広い駐車場が見えてくる。


「ここです。」

「え?病院?」