君想い【完】



今回の待ち合わせ場所は大きな観覧車と
大きな今にも倒れそうなビルのある駅だった。

綺麗な駅を降りて、
駅から一番近い待ち合わせ場所のカフェに入った。


列を作って、5人で店内を見回した。


ゆかが私服で来ていたこの間の店長を見つけて席を指さした。


「どうも。」

「随分大勢で来たんだね。」

「はい。榎本舞ちゃんを探している仲間です。」

「みなさん、初めまして。森下敦士です。舞を探してるんですよね?」


息を飲んでさりちゃんが席を立った。


「舞ちゃんは生きているんですか?」


森下は面接の時とは違う
優しい目をして口元を緩ませた。


「サリーちゃんだね?舞から話は聞いてるよ。」


その言葉で舞ちゃんが生きているという事が確認出来た。


みんなが胸をなで下ろし、
さりちゃんは足の力が抜けてしまったように椅子に座り込んだ。


「僕の話を聞いてくれるかい?」


優しい目が真剣な目に変わり、
何を話されるのかと思い顔を強ばらせた。


「舞と出会ったのは、舞が中学校1年生の時だった。」


静かに話始めた森下さんの目は遠くを見ていた。