君想い【完】



「さりな、あたしの事いらないって言ったよね?なんでまだ写真飾ってあるの?いらないんだよね?こんな物も。」


香代は写真立てを開け、
自分との2ショットを取り出した。


机に足を運び、ペン立てに差してあるハサミを持ち写真に刃を向けた。


泣きながら少し切れ目を入れると、写真には香代の淋しさを感じ取れるくらい大粒の雫が落ちていく。



「駄目!香代!切っちゃ駄目!」


香代からハサミを取り上げ、写真を握り締めた。


さりちゃんの中指から血が流れている。


「さりな、手!」


切った中指を見るより、少し切れ目の入った写真を眺めていた。

机の引き出しからセロテープを取り出し、切れ目を止める。

少ししわになった写真を机の上で一生懸命のばしていた。