君想い【完】



「探してるってことか。じゃあ麗との関わりは?東龍会と関わってるのはさりちゃんの意志だとしても麗はなんで?関係ないよね。」

姉貴もトシも香代も首を傾げた。

ゆかがお風呂から出てくると、
トシと香代がジャンケンを始めた。

結局、
香代が勝ったのにトシに順番を譲っていた。

その姿を見て、
3年経った今でもトシに恋をしていると実感した。

香代は自分よりトシ優先だ。

トシが良ければそれでいい。

あっこ先輩も
ゆかも一緒だ。

想っている相手が良ければそれでいいのだ。


でも僕は違う。

さりちゃんが良ければ何でもいい、
と思ったときもあった。

でも今は
良くないと思っているから、
1年半以上放っておいたこの問題から抜け出させたいと思っている。


もうさりちゃんに対して
愛情ではなく同情になっているのかもしれない。


「純?」


一点を見つめすぎた僕の前でゆかが手を振っている。

ゆかから目を逸らし、
窓の外に目を向けた。


車通りの少ない家の前の道路にライトが二つ動いている。


眩しくて、カーテンを閉めようとした。


「あの車!」