「ゆか。お風呂入ってきな。」
泣きやまないゆかを風呂場に連れて行った。
気持ちを踏みにじられたのがよっぽど辛かったらしい。
僕が言うのもおかしいが、
ゆかとあっこ先輩は同じ立場だ。
想ってもくれない相手を自分は想い続けている。
誰?
と簡単に愛した人を忘れてしまった佐倉先輩が許せなかったのだろう。
僕も許せない。
あっこ先輩のまっすぐな瞳が目に焼き付いて離れない。
人を想うことは
人をあそこまで強くするのだ。
ゆかがお風呂に入っている間、
3人で今日の事をまとめていた。
さりちゃんは祥吾の家をやったのが
東龍会だと知っている。
舞ちゃんの居所を掴もうとしている。
「さりなが東龍がバックのお店を出入りしている理由は何?」
トシは両手を上げ、首を傾げた。
「舞ちゃんって子が働いている可能性があるからじゃない?」
紅茶を人数分トレーに乗せ、
姉貴が僕の部屋に入って来た。
「東龍がバックの店だったら可能性は高いでしょ。だって借金があるんでしょ?働かせて借金返済させようとしているのかもしれないじゃん。」


