左手にセブンスターの箱を握りしめ、
右手を口元に添えていた。
「最近吸うようになった。ストレス溜まるからさ。」
麗と同じくらい煙草が似合うと思った。
「純、唄ってよ。」
「Twinkle twinkle little star …」
煙草を吸いながら
空を見上げて
僕が唄い終わるまで耳を傾けてくれた。
煙草の煙で夜空が霞む。
さりちゃんの口から細く吐かれる白い糸の煙を空は拒むことなく受け入れていく。
とけ込む煙を見ながら僕は唄い続けた。
「落ち着く。この歌。」
「そう?煙の横で唄うとむせそうで怖かったよ。」
「嫌味?」
「なるべく本数減らしてね。依存しないでね。」
はいはい。
と適当な返事を残して部屋へ入ってしまった。
「待っててね。さりちゃん。必ず救いだすよ。」
中まで聞こえないように、
小さな声で伝えた。


