君想い【完】



ゆかってこんなに細かったっけ?

ゆかってこんなに笑わなかったっけ?

ゆかってこんなに、こんなに…

思い返すだけでゆかに合わせる顔がなくなった。


「ごめんね、ゆか。本当にごめんね。」

「悪いのは純じゃない。気持ちの弱すぎるゆかが悪い。」

「僕がもっとしっかりしていれば、さりちゃんがこんな風になることもなかった。ゆかがこんなに傷つくこともなかった。」

「でもゆかは純が好き。これは別れじゃないよね?全部、全部落ち着いたら純はまたゆかの所に戻って来てくれるよね?」

「今ははっきりした事は言えない。」

「純はさりなちゃんが好き?」

「好きだよ。同情かもしれないし、これは愛情か自分でも分かんない。でも僕はさりちゃんのそばにいたい。守ってあげたいんだ。」

「ゆかは誰が守ってくれる?って言うことは純の予想済みだろうね。ゆかには香代もトシもいっぱい友達がいる。さりなちゃんは純がいなかったら1人だもんね。」


僕は最後の最後までゆかを傷つけて、
ゆかに気を遣わせた。

今まで何回さりちゃんの事でゆかに気を遣わせてきたんだろう。



「純、愛してるよ。」



迷いもないゆかの言葉に
帰ってから涙した。

でも後悔の涙じゃない。

ゆかが僕との別れに決意してくれた。
それはゆかにとって幸せなことじゃない。
最後の言葉に全部ゆかの気持ちが詰まってる。

それでも決意してくれたゆかが後悔しないように、
僕はさりちゃんを信じて守る。