君想い【完】



「もう耐えられない。」

週に1回。
嫌がらせかのようにゆかの前に現れるさりちゃんに
ゆかが何度か僕に不満の言葉を漏らすようになった。

「さりちゃん、ゆかになんであんな事言うの?」

「何が?純には関係ないでしょ。」

返される言葉はいつも同じ。

ゆかが痩せていき、
目の下にクマができるようになった。

「ゆか、別れようか?」

冬が近付くと
この言葉を言う回数が増えた。

元々祥吾の事で苦しんでいたのは
さりちゃんだけじゃない。


小さい頃からそばにいたゆかも
祥吾の事で苦しむ日々が続いた。

祥吾の入院費を払うために
自分のお小遣いや学費の3分の1を出すために
毎日バイトをしていた。


ゆかの精神も体力も限界だった。


「別れるのは嫌。」

「辛くない?」

「純、大好き。大好きだよ。」


そう言って必ず僕に唇を合わせる。