君想い【完】



「見て見てー!」

学校が始まって、受験が近付いて誰もが緊張している中で香代は大はしゃぎだった。

手を広げ、左手の薬指を見せてくる。

「もう何回も見たって!」


トシとの念願のペアリングを
もう何回見せられたことだろう。

「さりなは何あげたの?」

「ぼろぼろのマフラー。」

「ぼろぼろじゃないもん!」

「嘘だよ。途中は大丈夫か?って思ったけど案外綺麗だった!」


一回だけ祥吾が付けて学校に来ているのを見た。

それから祥吾を見ていない。

「祥吾からは何貰ったの?」

さりちゃんは鞄からペンダントを取り出した。


コンパクトを開けると、
左側には祥吾との写真。
右側は鏡になっていた。


「かわいい!」

たくさんの色のラインストーンが散りばめられていて、
派手なさりちゃんにはぴったりだった。

学校じゃ大きすぎて付けられないから鞄の中に大切にしまってあるらしい。