ゆかはそのままデジカメをいじりだし、
今日撮ったたくさんの写真を見せてくれた。
「こいつ!この男絶対ゆかのこと好きだよね。」
「鈴木くん?まさか。写真は向こうから撮ろうって言ってきたけど。」
「だって僕睨まれるもん。」
歴史的な風情ある京都の景色はどれも綺麗で、
その風景をバックに撮るゆかはどれも可愛かった。
ただ、その横に写る男に嫉妬した。
トシと撮ってる写真はどれも
ふざけたものばかりで
トシの陽気さを強調する。
「この純、めっちゃ気持ち悪そう。」
祇園で撮った僕とトシの写真の顔は、
目がうつろだった。
「最悪。このゆかと撮ってるやつもひどい。」
「無理矢理写真撮ってごめんね。」
「いや、別に無理矢理じゃないよ。」
僕はゆかからデジカメを奪って手を伸ばした。
「ゆか。」
頬にそっと唇を寄せ、
シャッターを押した。
「このゆかの顔うける。」
今撮った写真を表示すると、
ゆかの顔は目を見開いていた。


