君想い【完】



「祥吾?メール。」

「うん。楽しいか?って。まだ何処も行ってないから分かんないよね!」


白い歯を見せ、目を細めた。


なんで修学旅行に来ないかは分からない。

行事が面倒くさい、
と言っていた。

確かにそういう奴。
でもさりちゃんを傷つけてまで、
さぼるような奴じゃないはず。


さりちゃんを一番に考えて、
一番に想うのが祥吾じゃなかったのか?


「さりちゃん楽しい?」

「うん!」


さりちゃんの笑顔は僕の心を軽くする。


ポケットで僕の携帯が震えている。

でも今文字なんて読んだら
僕は吐くだろう。


「あたしがメール読んであげよっか?」


眉を潜め、口端を左だけあげながら笑った。


「やめて。誰かは分かってるから。」

「ゆかりちゃんでしょ?だから見たいんだけど。」


無理矢理僕のポケットに手を入れようとするのを必死に防ぐ。

狭い席で暴れていると、
頭が揺れさらに気持ち悪さが増した。


「うっ!」

「あー!純!ごめん。吐く?吐く?」

さりちゃんの大声が耳に響く。