またバスに乗るのに、僕は顔を歪めた。
「純平気ー?」
通路側に座り、僕の背中を必死にさすりながらさりちゃんは不安そうな顔をしている。
ハンカチタオルを口に押さえながら僕は頷いた。
乗り物の中でも
バスが一番苦手。
バスが一番酔いやすい。
僕の隣りで携帯が震えている。
鞄から急いで携帯を取り出し、
すぐに開く。
待ち受けは祥吾とのプリクラ。
前はこんな一つ一つが
僕を不安にしたり、
メールが来たら祥吾か、と卑屈になったりしていた。
でも今はゆかがいればそれでいい。
さりちゃんに感情が無くなったわけじゃない。
さりちゃんを守るのは僕だし、
泣いたときに慰めるのは僕だし。
でもそれはゆかに対しても同じ。
僕が守って、そばにいる。


