君想い【完】




「京都やでー!」


香代が駅に着いた途端、
あほみたいに関西弁を使って叫びだしたのにつられ、みんなもふざけて関西弁を使いだした。


関西弁をちゃんと知らないから適当すぎて乗り物酔いしている僕にはすごく耳障りだった。



「大丈夫?」

首に冷たいペットボトルをあててくれたのはゆかだった。

「クラスの所にいなくていいの?」

「みんな騒ぎすぎて、どこが何組かなんか分かんないよ。」

「駅前に観光バスが停まってるんでしょ?そこでまたクラスごとに分かれるんだろうね。」


ホームにあった水道で、花柄のハンカチタオルを濡らしてきてくれたのだろう。

背伸びをしながら気持ち悪くて、冷や汗びっしょりの額をそっと拭いてくれた。


「寒くない?」

「平気。ゆか、ごめんね。」


11月で結構冷える。


心配してくれているゆかが風邪ひかないか、僕は心配だった。


「あとでね。」


ハンカチタオルを僕に握らせ、ゆかは自分のクラスの集団へ戻って行った。