君想い【完】



噂だって
嫌じゃなかった。


嫌だったらさりちゃんの前で全否定している。


でも一切否定はしなかった。



今までの僕だったら
さりちゃんに誤解されたくないから、

真っ先に否定していただろう。



頭が混乱する。


やっぱり大好きな卵焼きが喉を通らない。


あの時と一緒だ。