君想い【完】



「ねえ、純とゆかりちゃんって付き合ってるの?」

両親が出掛けていて、
僕の家でご飯を食べていたさりちゃんからとんでもない言葉が飛び出した。


「え?純、彼女出来たの?」


口に運ぼうとしていたオムライスが
皿の上に落ちてしまった。


「何の話?」

「学校中の噂だよ。学校で一番可愛い女が純に取られたって。」

「学校で一番可愛いの?やるじゃん純!」

「ちょっと姉貴黙ってよ。それホント?」


オムライスを食べながら
さりちゃんは深く頷いた。


姉貴と僕の親が盛り上がっているのと反対に
さりちゃんはすごく落ち着いていた。