君想い【完】



昼休みになると、
さりちゃんは香代とうちのクラスまで来た。


さりちゃんは毎日祥吾とお昼ご飯を食べている。


香代はもちろん一緒に屋上で食べる。


「純!」

祥吾の隣りで僕のことを手招きしながら呼んでいる。


さりちゃんに駆け寄って、
意識しすぎて少し祥吾を睨んでしまった。


「どうしたの?」

「さっき香代に好きな人聞いたの!純知ってる?」

「香代から直接聞いてはないけど、気が付いてるよ!」

「ホントに?じゃあ協力してあげなよ。」

「僕とゆかりちゃんは極力2人きりにしてあげたりしてるよ。」


耳打ちしながら2人で内緒話をしているのが祥吾には気にくわなかった様子だ。

祥吾が見せた初めての僕への対抗心。