君想い【完】



「もう何のことだよ、って僕に聞いてる時点で終わってるよね。」

「さりな、なんかあったの?」

「2年生になってからこの一ヶ月、何も気が付かなかった?」

「時々暗かったけど、クラス楽しいとか聞くと楽しいって言ってたし。」

「はあ。祥吾、それじゃお前純にキレられても仕方ないな。俺もなにも言えないわ。」


そう言ってトシは教室に戻っていった。

それを次ぐように、ゆかりちゃんもため息を吐いて教室に入った。


祥吾は黙ったままで、何も答えない。

クリスマスの時と一緒だ。


心の中で


別れてしまえ、


の言葉が止まらない。