君想い【完】



「香代ー。香代ー。あれいなくない?」

「いないね。まだ学校来てないのかな?」

教室を見渡しても香代の姿がない。

あんな派手な奴を見逃す訳がない。


「あ、たぶん僕たちの教室だ。」


さりちゃんはクラスに居づらくて毎回トイレに行って、
時間をつぶしていたらしい。

香代は決まってうちのクラスに来る。

たぶんトシの所。
ゆかりちゃんもいるし。


「いた!香代ー!」


4階の廊下の一番奥の教室が僕らのクラス。


非常口の扉を全開にして、
非常階段に3人がいた。


風通しが良くて気持ちがいい。


非常階段は僕たちのお気に入り2位には入る。