君想い【完】



「って言うの!僕が単項式とか答えてあげたのに。トシはホント常にふざけてる。」

「懐かしい!授業中のそのふざけたコンビ。いーな。楽しそう!」

「さりちゃんはクラス楽しくないの?」



少し黙って、さりちゃんは一瞬暗い顔をした。

その一瞬も僕は見逃さない。


「ううん。楽しいよ!」

「嘘だね。今の顔。」

またさりちゃんは黙ってしまう。

少し俯いて、
顔を背けた。

下を向くさりちゃんの顔から、
一つ、二つと雫が落ちる。


「さりちゃん?ごめん!聞いてほしくなかった?」

「違うの。純はすごいな!と思って。なんでも分かるんだもん。祥ちゃんにもクラスは楽しい?って聞かれて、うん!って答えるんだけど、祥ちゃんはなら良かった。って言うの。たぶんあたしは今純が気が付いたみたいに顔に出ちゃってるのに、気が付いてくれなくて。」