君想い【完】



「さりなちゃんとだったら話せるから、と思ってるんだけど移動教室とかもすぐいなくて。」

「それは香代がとろいのよ。」


ゆかりちゃんの冷静なつっこみが入った。


でもおかしい。

さりちゃんはそんな毎回うちのクラスに来ているわけではない。


かと言ってどこかで祥吾と会ってるわけではない。


他の休み時間、祥吾は僕らと廊下でサッカーなんかしたりしている。



「さっきの香代の話おかしいよね。」

「さりちゃんの?」

「中澤さんも香代みたいに浮いてる!とか思ってるのかな?だからクラスにいずらくてどっか行ってるとか。」

「香代が毎回うちのクラスに来るみたいに?」

「うん。」


ゆかりちゃんは優しい。

真剣にさりちゃんのことを考えてくれている。