君想い【完】


「てか、あたしやばい!超クラスで浮いてる!」

「誰がいんの?」

香代は名簿を取り出して、トシに渡した。


「純、こいつとこいつとこいつどんな奴?」

「なんかすごい静か。小学校のときひたすら図書室にいたような子たち。」

「うわ!すごい真面目な奴らばっかじゃん!そりゃ浮くわ!」


トシは面白そうに言った。

香代も落ち込んで言うわけでもなく、すごく明るく言っていた。


「香代ってどんな時でもテンション高いよね。」

「あれ?明るく振る舞ってるだけだよ。トシに心配かけたくないだけ。」

「え?そうなの?」

「小学校の時から香代って人付き合いが苦手で、クラス変わったり、香代が習い事始めたりするたびトシが心配してたから。」

「そうなんだ。トシって意外に優しいね。」


意外なトシの一面を知って、
僕は益々トシの親友であることを誇らしく思った。