君想い【完】


知ってる顔と知らない顔の並ぶ教室はすごく新鮮。


出席番号順に並ぶ席でやっぱり僕とトシは隣だった。


「入学したての頃思い出すな!純と隣の席だと。」

「うん。でも1年はえー。学ランが小さい。買い直してもらおう。」


茶色の机が綺麗に並び、
黒板には「進級おめでとう。」
と書かれている。


小学校か、
と思わずつっこみたくなる。


たぶん担任はメルヘンちっくな女だろうな、
って考えていた。


小学校のときに仲良かった奴らと同じクラスになって、
盛り上がったり、トシを紹介したり。


トシに紹介されたり。


でもやっぱり、
トシが一番しっくりくる。


空気というか、
存在というか。