君想い【完】




祥吾から逃げるように壁に張り付いている。


「さりな?どうした?」

「いや、いや!」


目にたくさんの涙を浮かべて首を振っている。



ああ、
またやってしまったんだ。

しかも、
祥吾が。


さりちゃんは、
何も話していなかったんだ。



「さりちゃん。おいで。」


ゆっくり手を差し伸べると、
飛びつくように抱きついて来た。


「純、純、純!」


僕の名前を何度も呼び、
泣き叫ぶ。